ここに植樹された苗木は、北限を超えて生着し開花するイペーの種を育てようとされた方々の熱き思いと取り組みの賜物です。
鹿児島県霧島市の故・前田久紀氏は、2000年頃よりブラジルから入手したイペーの種を用いて約100種類のイペーの試験栽培を実施し、最も耐寒性の優れた2種類を選抜し「池前アルバ」と名付けました。
その前田氏の意志を引き継ぎ、茨城県の北島重司、大山茂の両氏が栽培の北限を探るべくブラジル⼈が多く住む茨城県常総市で種子から育てる試験栽培を実施しました。試験栽培では、こたつで発芽させた種子を1年目はビニールハウスで育て、2年目からは外気で耐寒性を高め、植え替えを続けることで、ついに開花に成功したのです。その取り組みは、正にイペーを通じての草の根による⽇本とブラジルの文化交流と言えます。
いつの⽇か、ここに植えられたイペーが増殖され開花した種子が、ブラジルに戻り開花することで更なる交流に繋がることを期待しています。
また、イペーの木材は塩水に強く、輸入材が横浜の桟橋などに使われています。
なお、東京五輪2020 年は2016 年のリオ五輪に続くものであり、公式にfrom RIO to TOKYO の標語が採用され関連イベントも多く実施されました。
その一つに記念硬貨の発行がありました。東京2020オリンピック競技大会記念千円銀貨幣(リオ2016-東京2020 オリンピック競技大会開催引継記念)の表には、⻩⾊のイペーの花と桜の花がデザインされました。